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かぜ

 かぜというのは、のどや鼻に急性に炎症を起こす病気のことです。のどの炎症が深くまで及ぶと、気管や気管支、肺にも炎症が起こることがあります。

 

 かぜの原因はウイルスや細菌ですが、大半はウイルスだと考えられています。かぜの原因となるウイルスにはライノウイルス、アデノウイルス、コロナウイルス、RSウイルス、インフルエンザウイルスなどがあり、抗生物質(抗菌薬)はウイルスには効きません。このため、かつては処方されていた抗生物質は、必要性がある場合に限り処方されるようになっています。なお、ウイルスの一部には抗ウイルス薬といって、そのウイルスにだけは効く薬があります。インフルエンザウイルスはその代表例で、インフルエンザにかかった際にはインフルエンザには効く飲み薬や吸入薬、点滴の薬などが処方されます。

 

 なお、2020年初めより全世界に流行した新型コロナウイルス(別名:COVID-19、SARS-CoV2)は、コロナウイルスの1種です。ヒトが感染するコロナウイルスには、中東呼吸器症候群(MERS)や重症急性呼吸器症候群(SARS)、その他かぜの原因として知られていた4種類の、あわせて6種類がありました。新型コロナウイルス(別名:COVID-19、SARS-CoV2)は7種類目ということになります。

 

 かぜの症状としては、発熱、のどの痛み、鼻水、鼻づまり、せき、たんが最も典型的なものです。その他にも、頭痛やだるさ、節々の痛み、悪寒(おかん)が見られることもあります。こうした症状は、すべてが見られるわけではなく、炎症の場所やかぜを発症してからの時期によっても異なります。発熱がある場合には、日々の体温の推移も参考になりますので、各症状とあわせて記録されていると、受診をされた際にとても有用です。

 

 かぜの診療は、下記の2つになります。

  • 各症状にあわせた対症療法を行う
  • 抗ウイルス薬や抗生物質を使うべき病気がないかを確認する

 

 かぜの治療というと、かぜ薬を飲んでいればよい、というわけではありません。もちろんつらい症状があればそれに対する薬で症状を緩和することができます。例えばせき止めもいくつかの種類があり、普段かかっている病気やせきの状態でどの薬がよいのかを判断します。さらにいうと、現在どのような症状があって今後予想される症状は何か、というところから薬は処方されます。

 

 内科医がかぜの診療をする場合には、抗ウイルス薬や抗生物質を使う病気が隠れていないか、ということを気にしています。インフルエンザであればインフルエンザに対する抗ウイルス薬が使えますし、登校や出勤に対する制限がでてきます。また、溶連菌という細菌が原因であると考えられれば抗生物質を処方することとなります。

 

 今回は医師がかぜの診療で何を診ているのかについて、解説をいたしました。少しでも納得や安心をしながら受診ができる手助けになれればうれしいです。

 

【監修医】

本田 謙次郎(Kenjiro Honda)

市川駅前本田内科クリニック院長/医学博士
東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科
総合内科専門医・腎臓専門医・透析専門医・厚生労働省認可 臨床研修指導医

 

略歴

2005 年 東京大学医学部卒、東京大学医学部附属病院・日赤医療センターで初期研修

2007 年 湘南鎌倉総合病院 腎臓内科

2009 年 東京大学大学院医学系研究科(内科学専攻)入学

2013 年 東京大学大学院医学系研究科(内科学専攻)卒業

2014 年 東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科 助教

2020 年 市川駅前本田内科クリニック開院・院長就任

その他 宮内庁非常勤侍医、企業産業医等(日本銀行・明治安田生命・日鉄住金建材 ほか)歴任

 

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本記事は一般情報です。診断・治療は必ず医師の診察をお受けください。

 

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