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足の冷えや足の痛みは病気のサイン?診断法

 足の冷えや痛みを経験することは誰にでも起こりうる症状ですが、これらが病気のサインである場合もあります。足が冷える、歩くと足が痛くなる、といった症状があれば、何科にいけばよいのでしょうか。原因や検査方法も含めてご紹介します。

 

 

1.足の冷えの原因

2.足の痛みの原因

3.診断方法

4.まとめ

 

 

1.足の冷えの原因

 足の冷えは、冬場で寒いからなど環境による一時的なものから、血流不良やホルモンバランスの乱れなど、さまざまな健康問題が原因で起こります。特に女性に多いこの症状は、以下のような病気が関連していることがあります。

1)末梢動脈疾患(英語 Peripheral Artery Disease, PAD

 足への血流が悪くなる病気で、足が冷たく感じることが多いです。

2)レイノー病

 寒さやストレスによって手足の末梢血管が異常収縮し、冷えや色の変化を引き起こす疾患です。

3)低体温症

 体温が異常に低下している状態を指し、足の冷えも伴います。

4)甲状腺機能低下症

 橋本病などで甲状腺ホルモンが少なると、冷え性・寒がりになります。

図1.下肢の末梢動脈疾患の病態

 

2.足の痛みの原因

 足の痛みはケガだけでなく、以下のような慢性的な病気によるものもあります。

1)糖尿病

 糖尿病による糖尿病性神経障害が足に痛みをもたらすことがあります。

2)関節炎

 特に足の関節に炎症が起こることで、動かすときに関節周辺に痛みを感じることがあります。

3)足底筋膜炎

 足の裏、特にかかとの近くが痛む病気で、運動のしすぎなど起こることがあります。

4)末梢動脈疾患

 長い距離や長い時間歩くと、ふくらはぎなどが痛くなる間欠性跛行と呼ばれる症状が見られます。

 

3.診断方法

 足の冷えや痛みが病気によるものかどうかを判断するためには、以下のような診断法を行います。

1)血液検査

 糖尿病、炎症の有無を調べます。

2)血液脈波検査(ABI/PWV

 足の血行を調べる検査で、血管年齢も調べることができます。当院でも行うことが可能です。

3)画像診断

 X線、MRI、超音波などの画像診断を用いて、足の骨や組織の異常を確認します。

4)神経機能検査

 神経の機能障害が疑われる場合には、神経伝導速度検査が行われることがあります。

 

図2.足の血行の検査(ABI/PWV)

 

4.まとめ

 足の冷えや痛みを感じた場合は、これらの症状を軽視せず、適切な医療機関で診断を受けることが重要です。早期発見と適切な治療により、症状の悪化を防ぐことができます。

 

 

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