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貧血

 

 

 貧血というのは、赤血球の中にある色素であるヘモグロビンが低下した状態のことをさします。ヘモグロビンは酸素(O2)と結合し、肺から全身へと酸素を運ぶタンパク質です。英語ではHemoglobinと書きますので、HbあるいはHgbなどと略されます。

 貧血の症状には、疲れやすい、だるい、息切れ、動悸、顔色が青白くなる、めまいなどがあります。胃腸から出血して貧血になる場合には、お通じが黒いという症状が出ることもあります。

 

 

 貧血の原因には、①作られる赤血球中のヘモグロビンが減るというものと、②失う、あるいは壊される赤血球が増えるというものに2つに大別されます。①はさらに、赤血球の材料不足、腎臓や骨髄の病気のために血が作られにくくなるという2つに分かれます。赤血球が作られる栄養素は血液検査で確認することができます。また、腎臓はエリスロポエチンという赤血球を作るように促すホルモンを作っていますが、腎臓の機能が低下するとエリスロポエチンの作られる量が減り、結果として貧血が起こります。また、骨髄で作られる赤血球ですが、白血病や多発性骨髄腫などの骨髄の病気になると十分に赤血球が作られなくなり貧血になります。②のうち、赤血球を失って貧血になるタイプとしては、胃腸から一度に、あるいは少しずつ出血する場合や、子宮筋腫や子宮内膜症のように月経時に出血量が多い場合などがあります。また、赤血球は脾臓で壊されますが、脾臓が腫れるような病気があったり、壊れやすい赤血球になっていたりする場合にも貧血が起こります。その他、体のどこかで何らかの炎症が続いている場合、がんがある場合にも貧血が見られることがあります。

 

 

 貧血の治療は、原因に応じたものになります。例えば、体のどこかから少しずつ出血をしている場合には鉄分が不足し貧血になります。この場合の治療は2つで、1つは不足している鉄分を飲み薬や点滴で補うこと、もう1つは出血の原因を探り、出血しないように治療をすることです。別の例で言えば、腎臓の機能が低下した結果、血を造らせるホルモンであるエリスロポエチンが腎臓で十分につくられなくなると貧血になります。これを腎性貧血と呼びますが、程度がひどくなってくると定期的なエリスロポエチン製剤の注射が必要になります。2020年には、低酸素誘導因子(HIF)の調節酵素であるHIF-プロリン水酸化酵素(HIF-PH)を阻害することで腎性貧血の治療をするHIF-PH阻害薬が登場しました。HIF-PH阻害薬は飲み薬になりますので、注射が得意ではないという方も安心して治療を受けることができます。

 2つほど例を挙げましたが、貧血の治療は原因に応じて全く異なってきます。まずは正しく貧血の原因を診断していただくことが最も重要です。

 

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