LDL、HDLの意味
LDLコレステロール、HDLコレステロールはそれぞれLDL-C(LDL-c)、HDL-C(HDL-c)とも記載されます。いずれもコレステロールの一種ですが、LDLコレステロールは悪玉コレステロール、HDLコレステロールは善玉コレステロールと呼ばれることが多いのが特徴です。
LDLはLow-density lipoprotein、HDLはHigh-density lipoproteinの英語の略です。日本語では、LDLは低比重リポ蛋白、HDLは高比重リポ蛋白と呼ばれます。高比重であるHDLコレステロールは、蛋白の割合が多く、コレステロールの割合は少なくなっています。一方、低比重であるLDLコレステロールは、蛋白の割合が少なく、コレステロールの割合は多くなっています。図のようにLDLコレステロールとHDLコレステロールの違いがありますが、脂質の方がタンパク質よりも比重が低いことから、コレステロールエステル部分の大きいLDLはより低比重になります。

図1.LDLとHDLの構成イメージ
コレステロールにはHDL、LDL以外にもあるのでしょうか。コレステロールは比重別、つまり重さ別に、HDL、LDL、IDL(中間比重リポ蛋白)、VLDL(超低比重リポ蛋白)、CM(カイロミクロン)にわかれます。HDLが最も比重が高い、つまり重い、CMが最も比重が低い、つまり軽いということになります。
表1.コレステロールの一覧

それぞれの比重は、タンパク質の割合、含むのがコレステロールエステルなのか中性脂肪なのかによって決まります。
・タンパク質は比重が高い
・コレステロールエステルは中性脂肪よりも比重が高い
例えば、CMは脂質90%以上で、その大半が中性脂肪です。タンパク質はわずか1~2%しか含まず、非常に軽くなっています。逆に、HDLはコレステロールエステルが主体である上にタンパク質が40~55%を占めるため、重くなるわけです。
表2.コレステロールの役割

LDLは、体の隅々へコレステロールを運搬し、細胞膜やホルモンの材料にする 役割を持っています。過剰になると、血管の壁にコレステロールを置いていってしまいます。一方、HDLはタンパク質の割合が多く、逆に言えばコレステロールエステルの割合の少ない特徴がありました。この特徴から、HDLは血管壁からコレステロールを回収し肝臓へ戻す「逆輸送」の働きを担っています。


図2.LDLとHDLの運送屋の役割
LDLコレステロールが高いと末梢の組織、例えば血管の壁にコレステロールを置いていってしまいます。これがたまると、血管の壁にできるプラークとなり、動脈硬化へとつながるわけです。一方、HDLコレステロールは血管の壁などにあるコレステロールを取り除き、肝臓などに運ぶ役割を担っています。このため、血管などの組織にコレステロールを供給するLDLコレステロールは悪玉、逆に組織からコレステロールを取り除くHDLコレステロールは善玉と呼ばれるわけです。

図3.LDLとプラーク形成
【監修医】

本田 謙次郎(Kenjiro Honda)
市川駅前本田内科クリニック院長/医学博士
東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科
総合内科専門医・腎臓専門医・透析専門医・厚生労働省認可 臨床研修指導医
略歴
2005 年 東京大学医学部卒、東京大学医学部附属病院・日赤医療センターで初期研修
2007 年 湘南鎌倉総合病院 腎臓内科
2009 年 東京大学大学院医学系研究科(内科学専攻)入学
2013 年 東京大学大学院医学系研究科(内科学専攻)卒業
2014 年 東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科 助教
2020 年 市川駅前本田内科クリニック開院・院長就任
その他 宮内庁非常勤侍医、企業産業医等(日本銀行・明治安田生命・日鉄住金建材 ほか)歴任
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本記事は一般情報です。診断・治療は必ず医師の診察をお受けください。












