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腎臓の働き

 腎臓は「尿をつくる臓器」と思われがちですが、血圧調整やホルモン産生など生命維持に欠かせない5つの働きを担っています。腎臓の場所・役割を解説します。

 

1.腎臓ってどこにある?

 腎臓-難しい漢字ですが、その読み方は「じんぞう」です。腎臓は後腹膜という、腰よりやや上の背中側に位置する臓器で、握りこぶし大でそら豆のような形をしています。左右両側に1個ずつ、合計で2個あります。腹部大動脈から出ている腎動脈を流れる血液は、腎臓で老廃物や水分を捨てられた後、腎静脈から下大静脈へと流れていきます。腎臓で作られた尿は左右の尿管を通って膀胱にたまり、尿道を経て体の外に出ていきます。

 

図1.腎臓の構造

 

2.腎臓の5つの重要な機能

 腎臓が弱ると、最初に現れる症状や変化のは「むくみ」「高血圧」「血液検査でのクレアチニン上昇」などです。症状がないこともおおく、初期には自覚症状が乏しいことが特徴です。知らないうちに腎機能が悪化していて、突然「腎臓が悪いですよ」と言われることも多い臓器です。健康診断を受けていない方は、年1回の健康診断で腎機能(eGFR・尿蛋白)をチェックしましょう。

 

 腎機能が落ちると何が起こるのでしょうか。腎臓には多くの機能があるので、機能別に腎臓が悪くなると起こることをご紹介します。

 

表1.腎臓の働き

機能 具体的な役割 腎機能悪化で起こること
① 老廃物の排出 タンパク質代謝で生じる尿素やクレアチニンを体外へ 尿が泡立つ、だるい
② 体液量・電解質の調整 ナトリウム、カリウム、水分を微調整し血圧を一定に保つ むくみ、高血圧
③ 酸塩基バランスの維持 血液の pH を7.35〜7.45に保つ 倦怠感、呼吸が速くなる
④ ホルモン産生 エリスロポエチン(赤血球の産生)・レニン(血圧調整)・ビタミンDの活性化(骨形成) 貧血、骨が弱くなる
⑤ 解毒・薬物代謝 一部の薬や毒素を分解・排出 薬の副作用が強く出る

 

3.よくある質問(Q&A)

Q:腎臓病は治りますか?

A: 腎臓病の原因にもよりますが、早期なら進行を止めることができることが多いです。ある程度悪化すると、元に戻すことはできなくなるので、早めの受診が重要です。

 

 

Q:どんな検査を受ければいいですか?

A:血液検査(eGFR・クレアチニン)と尿検査(尿蛋白)が基本となる検査です。尿検査は必須となるので、受診する際には尿検査があると思って直前の排尿は我慢しておく方がスムーズです。また、必要に応じて超音波検査を行います。

 

Q:水をたくさん飲めば腎臓はよくなりますか?

A:心臓の状態や腎機能によっては水分制限が必要な場合もあります。自己判断せず、まずは医師にご相談ください。

 

【監修医】

本田 謙次郎(Kenjiro Honda)

市川駅前本田内科クリニック院長/医学博士
東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科
総合内科専門医・腎臓専門医・透析専門医・厚生労働省認可 臨床研修指導医

 

略歴

2005 年 東京大学医学部卒、東京大学医学部附属病院・日赤医療センターで初期研修

2007 年 湘南鎌倉総合病院 腎臓内科

2009 年 東京大学大学院医学系研究科(内科学専攻)入学

2013 年 東京大学大学院医学系研究科(内科学専攻)卒業

2014 年 東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科 助教

2020 年 市川駅前本田内科クリニック開院・院長就任

その他 宮内庁非常勤侍医、企業産業医等(日本銀行・明治安田生命・日鉄住金建材 ほか)歴任

 

最新の医学知識をわかりやすく発信し、地域の“かかりつけ医”として健康を支えます。
本記事は一般情報です。診断・治療は必ず医師の診察をお受けください。

 

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