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コロナ感染が増加しています

[2025.06.21]

 当院での肌感覚ですが、2025年6月に入り、徐々に新型コロナウイルス(SARDS-CoV-2、COVID-19)の陽性率が徐々に増加しています。今後、2025年7月~8月にかけて、新型コロナウイルス感染症が蔓延・拡大してくものと予想されます。

 

 2025年春から夏にかけては、どの変異株が拡大しているのでしょうか。アメリカ疾病予防管理センター(英語:Centers for Disease Control and Prevention, CDC)の変異株の情報によると、変異株の中でNB.1.8.1株、XFG株、XFC株が増加し、LP.8.1株は今後ピークをこえていくことが予想されています。XFG株、XFC株、LP.8.1株はいずれもオミクロン系統JN.1株の下流にある変異株であるのに対し、NB.1.8.1株はオミクロン系統BA.2株の下流にある変異株です。変異株も多くなってきてわかりづらいので、各株の概要をご紹介します。

 


1)XFG株、XFC株

 XFG株、XFC株はJN.1株から派生した変異株で、バングラデシュの大学病院で2025年4月に同定されました。XFG株はインドでの感染拡大が報告される一方、XFC株はアメリカ合衆国やバングラデシュで感染の増加が懸念されています。

 

2)LP.8.1株

 LP.8.1株はJN.1.11.1株の下流に位置し、アメリカ合衆国やヨーロッパに加え、中国、インド、タイなどのアジア地域でも感染が拡大しています。

 

3)NB.1.8.1株

 NB.1.8.1株はBA.2株から派生したXDV.1株の下流にある変異株で、XFG株、XFC株、LP.8.1株とはやや異なります。BA.2株の下流にある株としては、XDV.1株の他にBA.4株やBA.5株があり、思い起こせば2022-23年に2価ワクチンとして開発・接種されたのがBA.4/5株に対するワクチンでした。

 NB.1.8.1株は、アメリカ合衆国やイギリス、フランス、ドイツ、インドで感染者数が増加している他、タイ、シンガポール、香港でも感染者数の増加が見られています。埼玉県の情報によると、2025年5月における変異株の割合としては最も多くを占めており、注目されています。

 

表.過去数年のコロナワクチン

シーズン 対応ワクチン
2022-23 BA.1, BA.4/5
2023-24 XBB.1.5
2024-25 JN.1

 

 当院では、5月より味覚障害・嗅覚障害が増加している印象です。コロナ感染では発熱やのどの痛み、頭痛、味覚障害・嗅覚障害が一般のかぜよりも目立つため、かからなくてよいものであれば避けたい感染症です。感染対策には十分ご留意ください。

 

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