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ファイザー・モデルナ社コロナワクチンの有効性・接種後の副作用等の比較

 新型コロナウイルスワクチンには、世界的にいくつかの種類があります。日本では2021年4月末の時点での接種状況は、ファイザー社製ワクチン(商品名:「コミナティ筋注」)の接種が開始されており、今後モデルナ社ワクチン(商品名:「COVID−19ワクチンモデルナ筋注」)の接種開始も予定されています。いずれもmRNA型のワクチンで2回接種が推奨されています。1回目と2回目のワクチン接種間隔や2回目に他のワクチンを打ってよいかどうかについては、ワクチン2回接種の接種間隔について」の記事にまとめております。また、接種開始の時期や予約方法については、各自治体のご案内などをご確認なさってください。

 

 


 さて、各メーカーのワクチンにおける有効性、安全性/危険性はどのようなものなのでしょうか。効果はどの程度あるのか、副反応(薬でいう副作用のことです)はいつから出るのか、女性に多いのか、違いは何かなどもご心配のこところかと考えます。これらについて、最新の報告をまとめてみていきたいと思います。

 

1.保管場所や期限が大きく異なる2社のワクチン       
2.高い有効性はイスラエルや英国など各国で確認されている  
3.接種部位の痛みはほぼあると思ってよい          
4.頭痛・発熱・倦怠感・接種部位の反応などは接種翌日がピーク
5.アナフィラキシーは女性に多い              

 

 

 さて、下記の表はこれまでの報告をまとめたものです。数値ばかりですので、わかりやすく解説していきます。

 

表1.ファイザー社・モデルナ社のコロナワクチン比較

 

保管場所や期限が大きく異なる2社のワクチン
 まずファイザー社とモデルナ社はどちらも、従来の製造方法とは異なる、mRNA型のワクチンです。2回接種なのですが、接種間隔がファイザー社の方が1週間だけ短いのが特徴です。ただし、保管方法は大きく異なり、ファイザー社は-60~-80℃のフリーザーで保存が必要となります。-60~-80℃のフリーザー(冷凍庫)というのは研究機関などでは用いられますが、かなり特殊で高額なものになります。フリーザーを配置するスペースも考えなければなりません。今回のためだけに簡単に購入するような安価なものではないですので、保管庫・保管期間をどうするか、どのペースでワクチンが入ってきて消費されていくのかは、担当の方が頭を悩ませるところかと思います。この保管方法のために、ワクチン接種開始時期は自治体によって異なるだろうと予想されます。

 

 

高い有効性はイスラエルや英国など各国で確認されている
 有効性の報告として、ファイザー社は95%、モデルナ社は94.1%としています。これらのデータから、コロナワクチンにはかなり高い有効性があると考えてよいでしょう。

 一方、実際に使ってみて感染者数はどうなるのかを見ていきます。ワクチン接種を早期から推し進め、高い接種率を誇る国の一つがイスラエルです。イスラエルはファイザー製のワクチン接種者数がかなり多く、60万人のファイザー社ワクチン接種後の効果も報告されているので参考になる国です。2021年4月下旬の時点で国民の半数以上が2回目のワクチン接種を終え、4月22日の新型コロナウイルス感染症の死者は10か月ぶりにゼロになったとイスラエル政府は公表しました。2021年1月の時点で1日1万人の新規感染者でしたが4月下旬の時点で1日100人前後にまで減少しています。変異株に対する有効性の検討は今後必要ですが、ワクチンの高い有効性は示されたと考えてよいでしょう。

 

 

接種部位の痛みはほぼあると思ってよい
 米国疾病対策予防センター(CDC)の調査によりますと、副反応として、1回目の接種部位の痛みはファイザー社 64%、モデルナ社 71%と高頻度で見られます。2回目の接種後ではファイザー社 67%、モデルナ社 78%と1回目よりもさらに頻度は高くなります。若干モデルナ社の方が多い印象はありますが、いずれにしても接種部位の痛みは覚悟しておきましょう。

 また、だるさ(倦怠感)や頭痛も1回目の接種後は20~30%で見られます。だるさ、頭痛、筋肉痛、寒気、発熱といった全身症状は、2回目接種後には顕著に高くなります。頭痛で言えば、1回目の接種後は25~27%であったのに対し、2回目の接種後は40~53%でした。発熱も2回目の接種後はファイザー社22%、モデルナ社38%であり、1回目の7%、10%と比べると3倍以上となっています。

 日本人のファイザー社製ワクチンの1回目接種後の副反応の割合/確率が報告されました。信頼性が高くかなり参考になる報告ですので、詳細については「ファイザー製コロナワクチンの副反応の割合ー日本人のデーター」をご覧ください。

 

 

頭痛・発熱・倦怠感・接種部位の反応などは接種翌日がピーク
 こうした副反応は接種部位の局所反応、頭痛・発熱・倦怠感・関節痛・下痢といった全身性の反応は接種翌日に報告が最も多くなっています。1週間後には顕著に減少しています。ワクチン接種の翌日、場合によっては接種翌々日も含め、あまり予定を入れないほうが安心かもしれません。特に1回目の接種後の副反応が目立った方は、2回目の接種の翌日は十分休息をとれる環境であるほうが無難でしょう。なお、こうした副反応は65歳以上の高齢者では頻度がやや低いと報告されています。

 

表2.アナフィラキシー出現の時期、症状、治療の比較

 

アナフィラキシーは女性に多い
 表2は、アメリカの有名病院における約65000人のワクチン接種(内訳はファイザー社40%、モデルナ社60%)後の副反応の報告です。これによりますと、アレルギー反応はファイザー社で1.95%、モデルナ社で2.20%とモデルナ社が若干頻度が高いという結果でした。一方、重篤なアレルギー反応であるアナフィラキシーの頻度は、1万人あたりでファイザー社2.7人、モデルナ社2.3人の頻度でした。これは以前に言われていた100万回あたりそれぞれ4.7回、2.5回よりも高い頻度です。ただ、ペニシリン系の抗生物質(抗菌薬と言います)では1万人あたり1-5人程度にアナフィラキシーが認められているため、コロナワクチンが他の薬剤に比べて突出してアナフィラキシーの頻度が高いというわけではないようです。
 アナフィラキシーは、ファイザー社では7名中6名が、モデルナ社では9名全例が女性でした。以前アレルギーがあった方の割合はそれぞれ43%、78%でした。何らかのアレルギーをお持ちの女性は、接種後の症状に注意をするほうがよいでしょう。症状としてはかゆみなどの皮膚症状、のどの閉塞感や咳の頻度が高かったですが、大半は15分以内に症状が出現していました。接種後15分は様子を見ることが望まれます。

 

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